HOME


 

留学記

 

李麗 修士課程一年在籍

中国語版

201105

 

 

 


 

中国で日本語学部の学生だった自分として、日本へ留学に来ることは別に想像できないことではない。でも、最初はやはりいろいろを考えて、困った後に決めたのだ。まず、日本語ができて、ある程度優位を持っていると言えるが、一方では、他の専門知識が何もない。中国にいる時、大学三年生になると、うちの大学の日本語学部で文学と経済と両方のカリキュラムを設定し、選ぶことが出来るようになった。その時、留学するとかまだ考えていないが、ただ言語以外の知識をもっと勉強したくて、それに、経済に関することにずっと興味を持っていたので経済を選んだ。今から見ると、その時に学んだ知識はまだまだ不十分だったが、経済により興味深くなることができた。

大学四年生の時、家族から了解をもらって留学することを決めた。そして、いろいろ準備も始めた。もともと確かに東京へ留学に行きたかったが、いろいろあって、偶然の好機に恵まれて北海道大学に入学した。また、今はますます札幌が好きになってきた。卒業の夏、一番灼熱の太陽に当たっていろいろな事務所に行き来し、さまざまの面倒な手続きをした。自分はちょっと方向音痴なので、妹は文句がなくていつでもあっちこっちに連れて行ってくれた。思い出すと、妹には心から感謝している。夏の終わりに、ビザを手に入れた。

200910月から、また学生生活が始まった。先輩のサポーターが、空港で迎えてくれた。そして、入学手続き、外国人登録、保険と携帯などを全部一緒にやってくれたから、いろいろ助かった。さらに、言語があまり問題ではないから、生活にすぐ慣れるようになった。当時は北海道大学に一番綺麗な秋が訪れていた。天気がよくて、空が綺麗で、木の葉が微風に乗って舞っていた。学生と観光客が、写真を撮ってぶらぶらと散歩していた。友達と一緒にキャンパスのメインロードや小道などを辿ると、北海道大学がさすがに日本に一番綺麗なキャンパスだと感心した。

時間が経って、生活に慣れるようになったが、ちょっと怠け心も出てきた。初めのうち、学校のことがよく分からなくて、そして、経済学部には研究生用の研究室がないから、どこで勉強すればいいのか分からなかった。でも、すぐ図書館が静かで勉強のいい場所だと分かってきた。もちろん、他の自習室も設置されているのだが、うちの学部の教室ではないから、あまり行きたくなかった。

20102月、北海道大学経済学研究科の入学試験に参加して失敗した。一つの戒めとして、恥ずかしくても言うべきだと思っている。私は経済思想史を選考したのだった。参考書類は名古屋大学出版社が発行した『経済思想史』という本だ。この本について、読むのは読んだけれども、あまり分かっていなかったといってもいいと思う。誰が重農主義か、誰が重商主義か、誰が古典主義かさえ分かっていなかった。理論体系がしっかり理解出来なかったと言っていいと思う。失敗から立ち直って、頑張らなければならない。そして、20114月、無事に入学した。今、発表と論文と単位などいろいろのために頑張っている。

留学するかどうかに困っている学生がまだいると思う。先生と先輩方の意見とアドバイスをしっかり聞いて、家族と十分に相談してから決めることだと私は考えている。自分はなぜ留学に行きたいのかと答えてみなさい。私の見方は、この経験が絶対に欠かせないということだ。将来の生活とか就職とか博士になりたいとかのためにではなくて、ただ今の経験のために留学する意味がある。ポイントは自分の決意である。